こんなみそ汁、つくりたくない

料理研究家・辰巳芳子さんのご著書
「あなたのために - いのちを支えるスープ」
75ページのコラムを、一部ご紹介します。
(カッコ内は、私が付記させて頂きました。)

私共兄弟の青春は戦争に支配されていた。
弟たちは学徒動員で、軍需工場、
丸通の仲仕(船の荷揚げ・荷おろし)として
背中の曲がるほどの労働に従事していた。
朝のみそ汁は、大根やいもの類、わかめなどで、
もはや豆腐はなかった。
当然、油揚げもない。
思案した母は、玄米餅を揚げ、
これにふりねぎをたっぷり。
これで厳冬の働きを支えようとした。
「さあ、食べてごらん」
「うん、おいしい、おいしい」
無心に食べる弟たちと、
茶の間全体の一種の切迫感を、
いまも忘れられない。
朝送り出したら、
夕刻無事に帰るか、帰らぬか。
(動員先が爆撃され、)
帰れなかった中学生がたくさんいたのである。


このマンガは、ご了承をいただいて、こちらからお借りしたわのよ!
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*ちなみに、患者さまと
こういうお話をすることはありません。
アツくなってたら、
施術が成り立ちませんから。(*^_^*)
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